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3月18日 今日は何の日?

3月18日 今日は何の日


●精霊の日
柿本人麻呂、和泉式部、小野小町の3人の忌日がこの日であると伝えられていることから。

●点字ブロックの日
岡山県視覚障害者協会が2010年に制定。

●明治村開村記念日
1965(昭和40)年のこの日、愛知県犬山市に博物館明治村が開村した。

【3月18日】 月の真ん中「誤嚥防止」レクリエーション


月の真ん中には高齢者が特に気を付けたいことをレクリエーションにしています。
「つかみ」としても「脳トレ」としても「コミュニケーション」としても使えるおススメレクリエーションです。

まずは・・・高齢になると口の中はどうなるの?

飲み込むときに不安を感じていませんか?

「食べ物がうまく呑み込めない」
「飲み物を飲んだ時にむせる」
「口の中が乾燥してモソモソする」

高齢になるにつれて、口の中の唾液の量が減り、喉元や口の中の筋力が落ちてきます

唾液の量が減ると・・・
消化が悪くなり、口の中が乾燥し食べ物を口の奥へ運ぶことが難しくなります。

口の中の筋力が落ちると・・・
咀嚼の回数が減ったり、うまく咀嚼できなくなるので、食べ物を細かくすることが出来にくくなります。

喉元の筋力が落ちると・・・
飲み込むときに喉に物が詰まったり、誤って気管に入ってしまう状態、誤嚥(ごえん)を引き起こします。

いつまでも楽しくおいしく安全に食事をするには・・・

口の体操『口腔(こうくう)体操』を実施し咀嚼や嚥下の機能を維持・回復することが重要です。
口腔体操はあるキーワードを発声することがポイントです。
そのキーワードが

『パタカラ』

パタカラを取り入れた「パタカラ口腔体操」を食事の前に実施していきましょう。

 
なぜ『パタカラ』と発声するの?

どんな体操もそうですが、「なぜそれが効果的なのか」目的を理解しながら体操をしないと意味がありません。

たつ婆
「パタカラって声を出せって言われたからやってみよう・・・」

このように『ただ何となく体操すること』ほど意味のないものはありません。
まずは「パ」「タ」「カ」「ラ」それぞれを発声することで、どんな効果が得られるのか確認していきましょう。

①「パ」を発声することで得られる効果と正しいやり方

「パ」は、上唇と下唇をしっかり閉じてから破裂させるように発声することがポイントです。
口を閉じる筋肉が鍛えられることで、口の中の食べ物をこぼさないようにすることができます。

②「タ」を発声することで得られる効果と正しいやり方

「タ」の音は、舌を上あごにくっつけてすばやく発声しましょう。
「タ」を発音することで舌で食べものを押しつぶしたり、喉の奥に運んだりする動きを鍛えることができます。
飲み込む動作を助けます。

 
③「カ」を発声することで得られる効果と正しいやり方

「カ」の音は喉の奥を意識して発声します。
「カ」の音を発声することで喉の奥が閉じたり開いたりするので飲み込むときに必要な動きを鍛えることができます。
食べ物を誤って飲み込む『誤嚥』の予防にも繋がります。
人は喉に食べ物が詰まると、咳を出して詰まりを解消しますが、「カ」を発音することで咳を出す動きを鍛えることができます。


④「ラ」を発声することで得られる効果と正しいやり方

「ラ」の音は、舌を丸めることを意識して発声しましょう。
「ラ」の音を発声することで舌の動きが良くなるので、食べ物を喉の奥に運ぶ動きを鍛えることができます。
飲み込む動きを助ける動きになります。

 


基本のパタカラ口腔体操①パタカラ10回連続発声

以上のように「パ」「タ」「カ」「ラ」にはそれぞれ意味があることが分かったと思います。
意味を理解したうえで体操していきます。

パタカラ口腔体操は「ただ発声するだけ」で十分効果があります。
まず最初はパタカラを連続して発声していきます。

たつ婆
『パパパパパパパパパパ』 『タタタタタタタタタタ』 『カカカカカカカカカカ』 『ララララララララララ』
↑のように「パ」「タ」「カ」「ラ」をそれぞれ10回ずつ発声していきます。
「大きな声」で「1音1音正確」に発声することがポイントです。

1音ずつの発声が終わったら・・・

たつ婆
『パタカラ パタカラ パタカラ パタカラ パタカラ パタカラ パタカラ パタカラ パタカラ パタカラ パタカラ』

↑のように「パタカラ」を1つの言葉として10回発声します。
先ほどと同じように「大きな声」で「1音1音正確」に発声することがポイントです

パタカラ口腔体操は「大きな声」「1音1音正確」に発声するだけでも効果があります。
でも、毎日繰り返しているとマンネリ化してしまいますよね。

たつ婆
またこの体操か~・・・マンネリだよね~
マンネリ化することの危険性

やる気がなくなる

やる気がなくなると体操の効果が下がる

何となくの体操になる

何となくの体操は効果が下がる
このように、マンネリ化は体操の効果を下げてしまいます
マンネリ化を予防していくために、パタカラ口腔体操にアレンジを加えていきましょう!

たつ婆
お!いつもと違う!楽しい!やる気がわいてきた~

パタカラ口腔体操アレンジ① 手拍子パタカラ口腔体操Vol,1

パタカラ口腔体操アレンジ①は
手拍子パタカラ口腔体操Vol,1です。

方法
やり方は簡単!
「パ」「タ」「カ」「ラ」
の発声の間に手拍子を入れるだけです。

たつ婆
「パ」手拍子パン,「タ」手拍子パン,「カ」手拍子パン,「ラ」手拍子パン

といったかんじ。

効果

この体操のポイントは2つのことを同時に行う『マルチタスクの運動』になっていること。
手拍子をどこで入れるのか頭で考えるので、考えながらのパタカラ口腔体操になります。
マルチタスクの運動は転倒予防と認知症予防に繋がりますので、口腔体操+転倒予防+認知症予防のとってもお得な体操になります!

パタカラ口腔体操② 手拍子パタカラ口腔体操Vol,2

パタカラ口腔体操アレンジ②は、
手拍子パタカラ体操Vol,2です。
上記で紹介した体操の別バージョンです。

方法

この体操も「パ」「タ」「カ」「ラ」の発声の間に手拍子を入れるのですが、
「パ」「タ」「カ」「ラ」に合わせて手拍子の数を変えていきます。

「パ」の後は手拍子1回
「タ」の後は手拍子2回
「カ」の後は手拍子3回
「ラ」の後は手拍子4回

たつ婆
「パ」手拍子パン「タ」手拍子パンパン「カ」手拍子パンパンパン「ラ」手拍子パンパンパンパン

といったかんじ。

効果

この体操のポイントも2つのことを同時に行う『マルチタスクの運動』になっていること。
手拍子の数が変わるので、Vol,1の体操よりも、さらに考えながらのパタカラ口腔体操になります。
マルチタスクの運動は転倒予防と認知症予防に繋がりますので、口腔体操+転倒予防+認知症予防のとってもお得な体操になります!

パタカラ口腔体操③ 「ドレミファソラシド」に合わせてパタカラ口腔体操

パタカラ口腔体操アレンジ③は、
音階「ドレミファソラシド」に合わせてパタカラ体操です。

方法

音階(ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ・ド)に合わせて「パ」「タ」「カ」「ラ」を発声していきます。
たつ婆
「パ(ド)」「タ(レ)」「カ(ミ)」「ラ(ファ)」「パ(ソ)」「タ(ラ)」「カ(シ)」「ラ(ド)」

ド・シ・ラ・ソ・ファ・ミ・レ・ドも同じように音階に当てはめてパタカラを発声していきましょう。

たつ婆
「パ(ド)」「タ(シ)」「カ(ラ)」「ラ(ソ)」「パ(ファ)」「タ(ミ)」「カ(レ)」「ラ(ド)」

といったかんじ。


効果
この体操のポイントは、音階で発声することで口の中の様々な場所を刺激できることです。
口の中の使っていない場所も刺激することができるので、口の中がさらに滑らかになります。
また、音階の発声は喉の開閉にも繋がりますので、スムーズな飲み込みの動きを助け「むせ」の予防にもなります。
さらに、音階を考えながら発声するので、2つのことを同時に行う『マルチタスクの運動』になっています。
マルチタスクの運動は転倒予防と認知症予防に繋がりますので、口腔体操+転倒予防+認知症予防のとってもお得な体操になります!

パタカラ口腔体操④ 歌に合わせてパタカラ口腔体操

パタカラ口腔体操アレンジ④は、
歌に合わせてパタカラ体操です。

方法
歌の歌詞を「パ」「タ」「カ」「ラ」に変えて発声していきます。
例えば、童謡『ふるさと』の場合

たつ婆
パパパパパパ(うさぎおいし)~♪ タタタタ(かのやま)~♪ カカカカカカ(こぶなつりし)~♪ ララララ(かのかわ)~♪・・・・

といったかんじ。
できればホワイトボードなどに、歌の歌詞を書くと分かりやすくなります。

歌の種類は、童謡から演歌など、参加者の皆さんの知っている曲なら何でも構いません。

効果

この体操のポイントは、『パタカラ口腔体操③「ドレミファソラシド」に合わせてパタカラ口腔体操』と同じように、歌に合わせて発声することで口の中の様々な場所を刺激できることです。
口の中がさらに滑らかになり、喉の開閉にも繋がりますので、スムーズな飲み込みの動きを助け「むせ」の予防にもなります。
懐かしの童謡などは昔のことを思い出しますので回想法になり、脳の活性化に繋がります。
歌の歌詞を考えながら、2つのことを同時に行う『マルチタスクの運動』になっています。
マルチタスクの運動は転倒予防と認知症予防に繋がりますので、口腔体操+転倒予防+認知症予防のとってもお得な体操になります!

口腔体操⑤ 飲み込みの『評価』にも使える口腔体操

レクリエ―ションの講師をしていると

新しい体操がない。どんな体操をすればいいのかわからない。

といった悩みもよく聞きます。
新しい体操を考えることは大変ですが、視点を変えると体操のネタはいくらでも出てきます!
実際の医療・介護の現場で使われている評価法の動きを取り入れてみましょう。
実際に使わてている評価法は動きが確立されています。
「その動きをすれば理にかなっているんだよ」とお墨付きがすでについています。
評価法の動きを取り入れるだけで、体操にもなるし同時に今の身体の状態を把握する評価にもなる!
一石二鳥の体操になります。